虎の門病院で、糖尿病をはじめ高血圧・脂質異常症(高コレステロール血症、高中性脂肪血症)・高尿酸血症(痛風)や肥満症などの生活習慣病の治療に長く携わった当院院長が診療いたします。

高血圧とは

高血圧イメージ

血圧とは、心臓から送り出された血液が血管壁(動脈の内側)にかかる圧力のことを言います。この血圧が基準値よりも高い状態にあると高血圧と診断されます。高血圧は非常に頻度の高い疾患です。遺伝的要因、神経や内分泌の異常、環境因子など様々な因子が複合的に関与して発症、進展すると考えられています。
高血圧の自覚症状はないことがほとんどですが、高血圧を放置すると、血管へのストレスから動脈硬化が進行します。その結果、脳や心臓の動脈がいたみ、ある日突然やぶけたり、つまったりしたときに、脳出血、脳梗塞や心筋梗塞を発症します。また、腎臓の細い血管も障害され、しだいに腎機能は低下していきます。

高血圧の診断

診察室で測定した場合は140/90 mmHg以上、家庭での血圧は135/85 mmHg以上が高血圧の目安です。ただし、人は緊張している時やストレスがかかっている時は自然に血圧が上がります。そのため、一時的に血圧が高くてもすぐに高血圧とは診断できません。家庭でリラックスしているときの血圧も参考に、慎重に診断していきます。

高血圧の治療

目標血圧は、年齢や合併症の程度などにより異なります。当院では、現在の高血圧の状態をその都度ご説明させていただき、適切な食事療法、運動療法、必要に応じて薬物療法をご相談し、治療を進めて行きます。

高血圧症には、食事療法および運動療法による生活習慣の改善が非常に有効です。特に肥満のある方は、無理のない運動や減量により改善が期待できます。また、塩分やアルコール摂取量を見直していただく事も有効です。主に家庭での血圧を観察しながら、無理のない食事療法、運動療法の実施で、目標の血圧コントロール達成を目指します。食事療法と運動療法を続けても、なお、血圧コントロールが不十分な場合には、薬物療法も検討いたします。薬物療法には多くの種類があります。生活スタイル、年齢、体重、合併症の程度や肝臓や腎臓の働きを確認したうえで、慎重に選択する必要があります。薬物療法を開始する場合でも少量から始め、血圧コントロールの状態をみながら慎重に調節します。生活習慣の改善により血圧コントロールが改善すれば、薬物療法の減量や中止が可能になる事もあります。薬物療法は漫然と継続するのではなく、常に減量・中止を目指して治療していきます。